一般歯科
むし歯・歯周病は歯を失うことにつながる病気です
初期のむし歯や歯周病は痛みや腫れなどの自覚症状が少ないのが特徴です。このため、痛みや腫れに気づいた時には、むし歯や歯周病は既に進行している状態となり、場合によっては歯を失うことに繋がります。症状が出た際には早めに通院しましょう。
また、早期発見・早期治療のためには、定期的な通院と検査・メンテナンスを受けることが重要です。
むし歯の進行
歯の表面がむし歯に侵された状態。痛みなどの自覚症状はないですが、歯の表面に着色が見られたり、色つやが失われたりしています。
歯の内側の象牙質まで達して、歯に穴が開いた状態。冷たいものがしみたり、噛んだときに痛みを感じたりします。
歯の神経まで達して、歯に大きな穴が開いた状態。熱いものがしみたり、何もしなくても痛みを感じたりするようになります。
歯ぐきから上がほとんど崩壊、歯の根っこだけが残った状態。こうなると歯の温存は難しく、抜歯を検討しなければなりません。
歯周病の進行
歯ぐきが赤く腫れ、歯ブラシの時に出血することがあります。
歯周ポケットが深くなり、そこから血や膿が出ることがあります。歯周病菌が歯の根っこや支える骨を破壊し始めた段階です。
歯周ポケットの炎症が慢性化、歯を支える骨が半分ほど破壊された状態です。口臭がひどい、歯がグラグラする、強く噛むと痛みが生じるなどの症状が出ます。
歯を支える骨がほぼ破壊された状態です。歯の根っこが露出し、歯のグラグラが激しくなり、硬いものは痛くて噛めなくなります。
予防歯科
何事にも代えがたいご自分の歯
歯の病気が進行すると、ご自身の歯を削ったり抜いたりしなければならなくなることがありますが、一度削った歯は二度と元には戻りません。機能的には、詰め物やかぶせ物、インプラントや入れ歯などの人工物で補うことはできます。もちとんこうした人工物が悪い、とは言いません。しかしご自身の歯で食事をし、会話を楽しむことは、何事にも代えられないものなのです。
当院ではこうしたご自身の歯を病気から守り、何歳になってもご自分の歯で食事を楽しむために、3か月に1回程度の定期メンテナンスを受けられることを推奨しています。
メンテナンスを通して効果的に歯を守り、お口の中の健康維持に努めましょう。
検診内容(予防処置・ケア指導)について
歯科の定期検診では予防処置やケア指導がメインとなりますので、ほとんど痛みのない治療になります。
ここでは予防処置・ケア指導についてご紹介します。
スケーリング
「歯石」を取り除く処置をスケーリングと言います。歯周ポケットの中に隠れている歯石も取り除いてしまいます。歯石の中には病原菌などのたくさんの細菌が含まれているので、歯石除去は歯周病の治療と予防になります。歯石は歯ブラシでは取れないため、定期的な歯石除去をおすすめいたします。
PMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)
PMTCとは専用の器具を使った歯のクリーニングのことです。歯磨きで磨き残してしまった歯垢を、器具を使って徹底的に落とし、再付着を防ぐため表面をツルツルに磨き上げます。痛みはなく、口臭予防や着色汚れの改善にも有効です。
フッ素塗布
歯質を強化する効果がある「フッ素」を歯の表面に塗ります。お子様の歯にはもちろん、大人の歯にも効果的で、継続的な処置をすることで高い効果が期待できます。
ブラッシング指導
お口の中の環境は全員異なりますので、一人ひとりのお口にあわせたブラッシングが必要です。当院では歯磨きがキチンとできているかをチェック、磨き残しから傾向を確認し、より効果的な磨き方をご指導いたします。
歯科口腔外科
歯科口腔外科とは
お口の中全般に起こる様々な病気を診ます
あまり聞きなれない診療科かもしれませんが、お口の中全般に起こる様々な病気の診断を下し、治療を行う科です。例えば顎の骨の中に埋まっている親知らずの抜歯、口や舌にできた出来物の切除、難治性の口内炎、顎関節症や神経痛、口腔乾燥症(ドライマウス)など、列挙すればきりがありません。
また、心臓病や糖尿病などの全身疾患を抱えられている患者様の歯科治療を安全に行う役割も担います。すなわち、治療は外科的なものに限らず、内科的な薬物療法、整形外科的な理学療法も行います。
主な診療内容
- 親知らず・埋伏過剰歯など、一般歯科では治療が困難な歯の抜歯
- 顎関節症(顎の関節に音が鳴る、痛みがあるなどの症状)の診断と治療
- 口内炎・口腔粘膜疾患の治療
- 口腔内の炎症・外傷・のう胞・腫瘍の処置
- 舌痛症・口腔乾燥症(ドライマウス)
- 口腔顔面痛(顎周辺の痛みや違和感の症状)
- 睡眠時無呼吸症候群・接触嚥下障害・歯科金属アレルギー
上記疾患の診断・治療のために、必要に応じて組織検査・画像検査(CT/MRI)を行います。当院で診断・処置が困難なケースは提携他科医療機関(耳鼻科・皮膚科・心療内科など)や高次医療機関へ紹介いたします。
親知らずの抜歯
歯の将来を見極めて治療します
親知らずは、例えば上下の親知らずがしっかりとかみ合っている、痛みなどの症状がない、といった状況であれば必ずしも抜歯する必要はありません。不正咬合が起きていたとしても、その原因が親知らずにあるのかを突き止めなくてはなりません。
しかし、歯ブラシが届きにくくてブラッシングが難しくむし歯になってしまったり、横向きに生えて隣の歯を傷つけたり、痛みを感じたりするのであれば、抜歯することを検討した方が良いでしょう。
当院では、お口の中を詳しく確認させて頂いた上で、しっかり診断させていただきます。
主な診療内容
- 隣の歯のむし歯や歯周病の原因となっている
- 親知らずそのものがむし歯にかかっている
- 隣の歯を押すことで不正咬合の原因となっている
- 痛みや腫れなどの症状がある
- 口臭の原因となっている
現時点でこれらのケースが見られなくても、またきれいに生えているように見えても、いずれ他の歯に悪影響を及ぼす危険性がある親知らずに関しては、抜歯を提案することもあります。